金閣寺から銀閣寺への行き方を調べているけれど、バスで何分かかるのか、乗り換えなしで行ける便利なバス 102やバス 204はどちらが良いのか、悩んでいませんか。タクシーという選択肢もありますが、料金やおおよその移動時間が気になりますし、交通渋滞を避けるための地下鉄を組み合わせたルートも考えられます。そもそも二つの寺院の距離感や、どちらを先に行くべきか、限られた時間の中で最適な移動手段を見つけるのは難しいものですよね。この記事では、あなたのそんな疑問にすべてお答えし、後悔や失敗のない、スムーズな京都観光をサポートします。
- バス、タクシー、地下鉄を使った3つの移動手段のメリットとデメリット
- あなたの予算や時間、状況に応じた最適なルートの選び方
- 各移動手段の所要時間や料金の具体的な目安
- 移動で失敗しないための注意点や、より快適に観光するためのヒント
あなたに最適な金閣から銀閣への行き方
バスでの乗り換えなしが最も簡単
金閣寺から銀閣寺への移動において、多くの観光客にとって最もシンプルで経済的な選択肢となるのが、京都市バスを利用する方法です。最大の魅力は、やはり乗り換えが一切不要で、二つの世界遺産をダイレクトに結んでいる点にあります。京都の複雑なバス路線に慣れていない方や、できるだけ迷うリスクを減らしてシンプルに移動を済ませたい方にとって、これ以上なく分かりやすく、安心できる移動手段と言えるでしょう。
具体的には、金閣寺の目の前にある「金閣寺道」バス停から乗車し、銀閣寺の参道入口に近い「銀閣寺道」バス停で降車するだけです。バスを待つ時間や乗車中の時間はもちろんかかりますが、一度乗ってしまえば目的地まで乗り換えの心配なくたどり着けるため、精神的な負担が非常に少ないのが特徴です。移動中は、車窓から移り変わる京都の街並みをのんびりと眺めることができ、それ自体も旅の楽しみの一つとなります。
料金面での魅力も大きく、京都市内の多くのエリアをカバーする均一運賃区間内であるため、大人一人あたりの運賃は230円と非常にリーズナブルです。全国相互利用が可能な交通系ICカード(ICOCA, Suica, PASMOなど)も利用できるため、小銭を用意する必要がなくスムーズに乗降できます。
ただし、このルートの利便性の高さゆえに、特に週末や観光シーズン(春の桜、秋の紅葉など)には、道路の混雑だけでなくバス車内も大変な混雑に見舞われることを覚悟しておく必要があります。時間帯によっては満員で乗車できないケースや、座席に座れずに目的地まで立ったまま移動しなければならない可能性も十分に考えられます。ベビーカーや大きなスーツケースをお持ちの場合は、特に注意が必要です。
市バス102とバス204の賢い使い分け
金閣寺道から銀閣寺道へ乗り換えなしで向かうバス路線には、主に「102号系統」と「204号系統」という2つの重要な選択肢が存在します。どちらも目的地は同じ「銀閣寺道」ですが、その運行形態や特徴には明確な違いがあります。それぞれの特性を深く理解し、その時々の状況(時間、混雑具合、体力など)に応じて最適な路線を賢く使い分けることが、ストレスのない快適な移動を実現するための鍵となります。
観光客向けの急行バス「102号系統」
「洛バス」という愛称でも知られる102号系統は、主要な観光スポットを効率的に結ぶことを目的とした急行タイプのバスです。通常の路線バスに比べて停車するバス停の数が絞られているため、204号系統よりも短い所要時間で銀閣寺に到着できる傾向にあります。少しでも早く目的地に着きたい方や、観光客向けに最適化された分かりやすいルートを好む方には、こちらの102号系統がおすすめです。ただし、その利便性から国内外の観光客の利用が極度に集中し、特に紅葉シーズンや桜の時期の週末には、積み残しが発生するほどの大変な混雑が予想されます。運行本数も日中は30分に1本程度と限られているため、一本乗り過ごすと次のバスまで長く待つことになる点も注意が必要です。
地元利用者も多い循環バス「204号系統」
一方の204号系統は、市内をぐるりと循環するルートを走る路線バスで、金閣寺道と銀閣寺道もその経路上に含まれています。102号系統と比較して停車するバス停の数が多く、所要時間は長くなる傾向にありますが、日中の運行本数が1時間に5〜6本程度と多いのが大きな強みです。また、観光客だけでなく地域住民の日常の足としても利用されているため、時間帯によっては102号系統よりも比較的空いている可能性があります。時間に少し余裕があり、座って移動できる確率を少しでも高めたい場合には、204号系統を選択する価値は十分にあるでしょう。ただし、循環バスであるため、乗り場と進行方向を間違えないよう注意が必要です。「北大路バスターミナル・高野方面行き」のバスに乗るようにしてください。
バスのリアルタイムの運行状況や混雑具合は、京都市交通局が提供するバスロケーションシステム「ポケロケ」で確認することが可能です。乗車前に一度確認してみることをお勧めします。
参考資料:京都市交通局「京都市バス・地下鉄ガイド:経路検索・時刻表など」
| 路線 | 特徴 | メリット | デメリット |
| 102号系統 | 急行(洛バス) | 所要時間が短い傾向、観光客に分かりやすい | 運行本数が少なめ、観光シーズンは非常に混雑する |
| 204号系統 | 循環バス | 運行本数が多い、102系統より空いている場合がある | 所要時間が長い傾向、停車するバス停が多い |
時間優先ならタクシー!料金の目安は?
限られた旅行時間を1分でも無駄にしたくない方、あるいは3〜4人のグループでの移動や、大きな荷物をお持ちの場合には、タクシーが非常に有効かつ合理的な選択肢となります。バスのように停留所で待つ必要がなく、乗車すれば目的地まで直接送り届けてくれるため、プライベートな空間で快適に移動できる点は、何物にも代えがたい大きなメリットです。
金閣寺から銀閣寺までの道のりは約8kmあり、道路がスムーズに流れていれば、タクシーでの所要時間は25分から30分程度が目安です。交通状況にもよりますが、バスの待ち時間や乗車時間を考慮すると、移動時間を大幅に短縮できる可能性が高いでしょう。
気になる料金ですが、これも交通状況によって変動するものの、おおよその目安として3,000円から4,000円程度を見ておくとよいでしょう。この金額は時間距離併用運賃であり、渋滞にはまってしまうとさらに高くなる可能性があります。一人での利用では割高に感じられるかもしれませんが、例えば4人グループで利用した場合、一人あたりの負担額は750円〜1,000円程度となり、時間短縮と快適性を考えれば、十分に検討に値する価格帯と言えます。貴重な旅行の時間を有効に使い、拝観や散策のための体力を温存したいというニーズがあるならば、タクシーは非常に賢明な投資となるでしょう。
近年では、「GO」や「Uber」といったタクシー配車アプリの普及により、現在地から最も近いタクシーを簡単に手配することも可能です。金閣寺前のタクシー乗り場に行列ができている場合でも、アプリを使えばスムーズに乗車できることがあります。
渋滞回避なら地下鉄とバスの併用も
古都・京都の観光を悩ませる最大の要因の一つが、慢性的な交通渋滞です。特に週末や連休、観光シーズンには市内の主要な道路が麻痺状態に陥り、バスやタクシーでは通常時の倍以上の時間がかかってしまうことも決して珍しくありません。そんな予測不可能な渋滞リスクを回避し、時間の正確性を最優先したい方には、渋滞の影響を一切受けない地下鉄とバスを巧みに組み合わせるルートを強くお勧めします。
このルートは乗り換えの手間が増えるものの、移動時間が非常に読みやすくなるという絶大なメリットがあります。具体的な移動手順は以下の通りです。
- 【バス】金閣寺道 → 北大路バスターミナル
- まず金閣寺道バス停から、101, 102, 204, 205号系統などのバスに乗車し、「北大路バスターミナル」で下車します。ここは地下鉄烏丸線の「北大路駅」に直結しています。
- 【地下鉄】北大路駅 → 今出川駅
- 地下鉄烏丸線に乗り換え、竹田方面行きの電車で2駅先の「今出川駅」まで移動します。この区間の所要時間はわずか4分ほどです。
- 【バス】烏丸今出川 → 銀閣寺道
- 今出川駅で地上に出たら、「烏丸今出川」バス停から59, 102, 203号系統などのバスに乗車し、目的地の「銀閣寺道」を目指します。
この方法の最大の利点は、市内でも特に渋滞の激しい区間を地下鉄でショートカットできるため、全体の移動時間が安定することです。帰りの新幹線や飛行機の時間が決まっているなど、絶対に遅れられない状況においては、最も信頼性の高い選択肢となります。ただし、合計運賃がバス(230円)+地下鉄(220円)+バス(230円)で680円と割高になること、そして複数回の乗り換えが発生するため、事前に路線図や乗り場の位置をしっかりと確認しておく準備が大切です。
金閣から銀閣の観光プランお役立ち情報
全移動時間の比較とバスで何分かかるか
金閣寺から銀閣寺への移動計画を立てる上で、どの交通手段がご自身の旅のスタイルに合っているかを判断するために、それぞれの特徴を客観的なデータで比較検討してみましょう。特に多くの方が疑問に思われる「バスで何分かかるか」という点ですが、これは京都観光において最も変動しやすい不確定要素です。京都市交通局の公式な時刻表では所要時間約40分と案内されていますが、これはあくまで交通がスムーズな場合の話です。
現実には、市内の交通渋滞、特に観光客で賑わう春秋のシーズンや週末には、バス停での乗降に時間がかかり、道路も混雑するため、60分から90分以上を要することも決して珍しくありません。この点を考慮せずスケジュールを組むと、後の予定に大きな影響が出かねないため、時間には最大限の余裕を持つことが求められます。以下の表で、各移動手段の現実的な数値を比較し、ご自身の優先順位(時間、費用、快適性)に合った選択をしてください。
| 移動手段 | 所要時間(目安) | 料金(目安) | メリット | デメリット |
| 市バス | 40分~90分以上 | 230円 | 運賃が最も安価。一度乗れば乗り換えが不要で手軽。 | 渋滞の影響を直接受け、時間が全く読めない。車内が非常に混雑する。 |
| タクシー | 25分~50分以上 | 3,000円~4,000円 | 最も速く、快適性が高い。プライベートな空間を確保できる。 | 運賃が最も高額。バス同様、渋滞に巻き込まれるリスクがある。 |
| 地下鉄+バス | 35分~45分 | 450円~680円 | 渋滞区間を回避でき、移動時間が極めて正確。 | 複数回の乗り換えが必要で手間がかかる。合計運賃が割高になる。 |
距離はどれくらい?
金閣寺と銀閣寺の地理的な位置関係を把握しておくことは、移動にかかる時間や労力を正しく見積もる上で非常に重要です。地図上で二つの寺院を直線で結んだ場合の距離は約6kmですが、これはあくまで鳥が飛んだ場合の最短距離です。実際にバスやタクシーが走行する道路に沿った場合の総移動距離(道のり)は約8kmになります。
この8kmという距離がどの程度のものかというと、例えば東京の山手線で例えれば、東京駅から池袋駅までの距離に匹敵します。この距離を徒歩で移動しようとすると、信号待ちなども含めて2時間近くかかる計算になり、貴重な観光時間を移動だけで費やしてしまうため、現実的な選択肢ではありません。
また、「レンタサイクルならどうだろう?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、これもあまりお勧めできません。京都市内は盆地ですが、寺社仏閣のある山際は意外と起伏に富んでおり、坂道も少なくありません。さらに、観光地周辺は交通量が多く、必ずしも自転車で安全に走行できる環境が整っているとは言えないのが実情です。したがって、金閣寺と銀閣寺の間の移動は、公共交通機関を利用することが大前提となります。この「約8km」という距離感を念頭に置くことで、移動にはある程度の時間が必要であることを理解し、精神的にも時間的にも余裕を持ったスケジュールを組むことができるようになります。
どちらを先に行くべき?おすすめモデルコース
金閣寺と銀閣寺を一日で効率良く巡るためには、「どちらを先に訪れるか」という観光ルートの設計が重要なポイントになります。結論から言うと、多くの場合、京都市の北西部に位置する金閣寺を午前中に訪れ、その後バスなどで東山エリアにある銀閣寺へ移動し、午後を過ごすというルートが最も効率的でおすすめです。
この「金閣寺から銀閣寺へ」という流れには、いくつかの明確な利点があります。まず、金閣寺は午後の西日を浴びると金色がより一層輝きを増すと言われますが、午前中の澄んだ光の中で見る舎利殿もまた格別です。そして、何より重要なのがその後の展開です。銀閣寺を観光した後は、隣接する「哲学の道」を南へ向かって散策し、そのまま南禅寺や平安神宮、さらには八坂神社や清水寺といった東山エリアの主要観光スポットへスムーズにアクセスできます。このように、観光客の動線が自然な流れになるため、無駄な移動を減らすことができます。
もちろん、逆のルート、つまり「銀閣寺から金閣寺へ」というプランも全く問題ありません。例えば、ご宿泊のホテルが祇園や河原町といった東山エリアに近い場合、午前中に銀閣寺と哲学の道を散策し、午後からバスで金閣寺へ向かうという計画も理にかなっています。ご自身の旅の起点となる場所や、金閣・銀閣以外に絶対に訪れたい場所との位置関係を考慮し、最もスムーズな巡り方を計画することが大切です。京都市の公式観光サイトでも、様々なモデルコースが提案されていますので、計画の参考にすると良いでしょう。
参考資料:【京都市公式】京都観光Navi
【まとめ】最高の金閣から銀閣への計画を
- 金閣寺から銀閣寺への移動はバス、タクシー、地下鉄の3つが主な選択肢
- 最も手軽で安価な方法は乗り換えなしで行ける京都市バスの利用
- バス路線は急行の102号系統と循環の204号系統の2種類が中心
- 急行の102系統は速いが混雑しやすく、204系統は時間はかかるが本数が多い
- バスでの移動時間は交通渋滞により40分から60分以上と大きく変動する
- 時間を最優先するならタクシーが有効で、所要時間は約25分から30分
- タクシー料金の目安は交通状況によるが、約3,000円から4,000円
- 3人や4人のグループならタクシーも費用対効果の高い選択肢になる
- 観光シーズンの渋滞を避けるなら、地下鉄とバスの組み合わせが確実
- 地下鉄併用ルートは乗り換えの手間が増えるが、移動時間が読みやすい
- 二つの寺院の実際の道のりは約8kmあり、徒歩での移動は現実的ではない
- どちらを先に観光するかは、その前後のスケジュールに合わせて計画する
- おすすめは午前に金閣寺を訪れ、午後に銀閣寺へ移動するルート
- 銀閣寺観光後は、近くの哲学の道を散策するプランも人気がある
- あなたの旅の目的や予算、時間に合わせて最適な移動手段を選びましょう