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明治神宮の健康祈願は予約必要?初穂料・時間を総まとめ

ご家族やご自身の健康を願い、由緒正しい明治神宮で健康祈願を考えているけれど、作法や手順が分からず不安に感じていませんか。

明治神宮での祈祷にはどのようなご利益があるのか、具体的な病気平癒や厄払いはお願いできるのか、気になることも多いと思います。また、ご祈祷の予約は必要なのか、受付の時間、納める初穂料の目安、そしてどのようなお守りや健康お守りがあり、その値段はいくらなのか、事前にしっかりと把握しておきたいですよね。

この記事では、そうした疑問や不安を解消し、当日心静かに祈りを捧げられるよう、必要な情報を分かりやすくまとめました。

この記事で分かること
  • 明治神宮で受けられるご利益の種類と内容
  • 祈祷の事前準備から当日の受付、流れまでの手順
  • 健康に関するお守りの具体的な種類と初穂料
  • 当日慌てないための服装や作法のポイント
目次

明治神宮で健康祈願|準備編:ご利益と手続き

ご利益は?病気平癒や厄払いも可能か

明治神宮に祀られている御祭神、明治天皇と昭憲皇太后の御神徳の高さから、ここで捧げられる祈りには非常に幅広いご利益がいただけると、古くから深く信仰されています。特に、御二方が大変仲睦まじいご夫婦であったことから、夫婦円満や縁結びのご利益が広く知られていますが、その御神徳は国家の安泰から私たち一人ひとりの日々の暮らしの安寧まで、多岐にわたります。

健康に関する祈願も、そうした御神徳の現れの一つです。一般的には「身体健全」という願意で、現在健康であることに感謝し、これからも災いや病気なく、心身ともに健やかな毎日を送れるよう広くお願いすることができます。これは、いわば未来に向けた予防的な、そして平穏を願う祈りと言えるでしょう。

「身体健全」と「病気平癒」の考え方

さらに具体的な、あるいは切実な願いがある場合には、それに合わせた「願意(ねがいごと)」を選んで祈願することが可能です。健康に関する特に切実な願いとしては、「病気平癒」が挙げられます。

「病気平癒」は、現在かかっている病や、思いがけない怪我が一日も早く快方へ向かうよう、神様のお力添えを強く願うものです。「身体健全」が穏やかな健康維持を願うのに対し、「病気平癒」は特定の病状の回復という、より明確な目的を持った祈願となります。どちらの願意で祈願すべきか迷った際は、ご自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。

厄払いやその他の願意について

公式サイトによると、明治神宮では非常に多くの願意が用意されています。健康に関する祈願のほか、人生の節目における「厄払い(厄祓)」や、家族全体の幸せを願う「家内安全」なども、多くの方が祈願されます。これらの願意は単独で祈願することはもちろん、例えば「厄祓」と「身体健全」のように、組み合わせて一度にお願いすることも可能です。

主な願意の例

明治神宮でお願いできる主な願意を以下に示します。ご自身の状況や心境に最もふさわしいものを選ぶ際の参考にしてください。

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分類主な願意
健康・安全身体健全、病気平癒、厄祓、身上安全、交通安全
学業・仕事学業成就、合格祈願、就職成就、商売繁昌、社運隆昌
家庭・良縁家内安全、良縁祈願、安産祈願、子宝祈願、七五三詣
その他心願成就、除災招福、旅行安全

これらのことから、日々の健康への感謝から特定の病気の回復、そして人生の節目である厄払いまで、一人ひとりの状況に寄り添った幅広い祈りに対応していることが深く理解できます。

祈祷を受けるための予約について

「祈祷をお願いしたいけれど、事前に予約は必要なのだろうか」という点は、多くの方が最初に抱く疑問の一つです。明治神宮で個人の方がご祈祷を受ける場合、健康祈願や厄払いを含め、事前の予約は原則として必要ありません。 当日に直接、ご祈祷の受付へ申し込む形式となっています。

このため、ご自身の都合の良い日を選んで訪れ、その場で手続きを行うことが可能です。予約が不要であることは、遠方から上京される方や、急に祈願を思い立った場合でも参拝しやすいという点で、非常に大きな利点と考えられます。明治神宮が広く開かれた場所であることを象徴する仕組みとも言えるでしょう。

受付場所と時間について

ご祈祷の受付は、境内にある「神楽殿(かぐらでん)」という建物の中で行われています。JR原宿駅から向かう場合、南参道の大鳥居をくぐり、清らかな木々に囲まれた参道を進むと、本殿に向かう途中の左手に、大きく荘厳な建物が見えてきます。それが神楽殿です。

受付時間は基本的に毎日午前9時から午後4時までとされています。ただし、お正月や例大祭といった特別な祭典が執り行われる日や、季節によって時間が変更される可能性も皆無ではありません。大切な祈願で訪れるのですから、万全を期すためにも、訪問直前に明治神宮公式サイトの「お知らせ」などで最新の情報を確認しておくと、心に余裕を持って参拝できるでしょう。

団体での祈祷を希望する場合

なお、会社や各種団体として正式に参拝し、皆様揃ってご祈祷を受ける場合には、個人とは手続きが異なり、事前の申し込みが必要となります。その際は、明治神宮へ直接電話などで問い合わせ、日程や人数の調整を行うことが大切です。

以上の点を踏まえると、個人での健康祈願であれば、予約の心配はせず、ご自身の心と体の準備を整え、受付時間内に神楽殿へ向かえばよいということになります。

納める初穂料の金額とマナー

ご祈祷を受ける際、神様への感謝の気持ちを込めて神社へ納めるお礼のお金のことを「初穂料(はつほりょう)」と呼びます。これは、その年の最初に収穫された稲穂(初穂)を神様にお供えしていた古来の習慣に由来する言葉です。

明治神宮のご祈祷における初穂料は、一件の願意につき五千円以上をお気持ちで納める形とされています。公式サイトによると、願意が複数ある場合でも一件として扱われます。例えば、「身体健全」と「厄祓」を同時にお願いする場合でも、五千円以上を納めることになります。もちろん、より丁重な祈願を希望する場合や、特別な想いを込めたい時には、一万円など、お気持ちで多めに納める方もいらっしゃいます。金額の多寡よりも、感謝の気持ちを込めることが最も大切です。

のし袋の準備と書き方

初穂料は、現金をそのままお渡しするのではなく、和紙で作られた「のし袋」に入れて納めるのが丁寧な作法です。

のし袋の選び方

水引(飾り紐)は、紅白で「蝶結び」のものを選びます。蝶結びは何度も結び直せることから、出産や合格など、何度繰り返しても良いお祝い事に用いられ、神社へのご祈祷にも適しています。

表書きと名前の書き方

のし袋の上段中央に、濃い墨の筆または筆ペンで「御初穂料」と書きます。下段中央には、ご祈祷を受ける方のフルネームを少し小さめに記載します。

中袋の書き方とお札の入れ方

中袋(内袋)がある場合は、表面に納める金額を「金 伍阡円」や「金 壱萬円」のように、旧字体の漢数字で書くとより丁寧です。裏面には、ご自身の郵便番号、住所、氏名を書きましょう。お札は、できる限り新札を準備するのが望ましい作法です。これは、神様への敬意を示すとともに、「この日のために準備しました」という清らかな気持ちを表すためです。お札の向き(肖像画が描かれている面が表)を揃えて、のし袋の表側に向くように入れます。

お金の納め方

受付で申込用紙に記入した後、初穂料を渡します。その際、のし袋を「袱紗(ふくさ)」と呼ばれる布に包んで持参するのが、最も丁寧で美しい作法です。受付の方の前で袱紗から出し、相手から見て文字が読める正面の向きで、両手を添えてお渡しします。袱紗は、大切な贈り物を汚さず、真心を伝えるための日本の美しい伝統です。もし袱紗がない場合は、清潔なハンカチなどで代用してもよいでしょう。

これらのマナーは必須ではありませんが、一つひとつに込められた意味を理解し、実践することで、ご自身の気持ちもより一層引き締まり、落ち着いて祈祷に臨むことができるはずです。

明治神宮の健康祈願「当日編」流れとお守り

祈祷の受付時間と当日の流れ

当日のご祈祷は、どのような手順で進むのでしょうか。初めての方は特に、流れを事前に把握しておくことで、心にゆとりを持って臨むことができます。ここでは、受付からご祈祷が終わり、お神札をいただくまでの一連の流れを、順を追って詳しく解説します。

当日は、まずご祈祷の受付場所である、境内中心部に位置する「神楽殿(かぐらでん)」へ向かいます。神楽殿は、神様へのお供え物を調理する神饌所(しんせんじょ)と、御神楽を奉納するための舞殿などを備えた荘厳な建物です。受付時間は午前9時から午後4時までが基本となります。

当日の大まかな流れ

ご祈祷は、以下の手順に沿って厳粛に執り行われます。一つひとつの工程に込められた意味を理解することで、より深い祈りを捧げることができるでしょう。

  1. 神楽殿の受付へ境内を進み、神楽殿に到着したら、建物の中にある受付でご祈祷の申し込みを行います。清浄な空間ですので、静かに入りましょう。
  2. 申込用紙の記入受付に備え付けの申込用紙に、ご自身の住所、氏名、そして願意(ねがいごと)を丁寧に記入します。願意は「身体健全」や「病気平癒」など、ご自身の心にある願いを具体的に書き込みます。どの願意が適切か迷った場合は、受付の職員の方に尋ねると丁寧に教えてくれます。
  3. 初穂料を納める記入した申込用紙を添えて、事前に準備した初穂料を受付に納めます。前述のマナーに沿って、敬意を込めてお渡ししましょう。
  4. 待合室で待機手続きを終えると、祈祷の時間が来るまで待合室へ案内されます。この時間は、心を静め、神様にお伝えしたい願い事を改めて心の中で整理するための大切なひとときです。携帯電話の電源は切るかマナーモードに設定し、静寂な空間で順番を待ちます。時間になると、名前が呼ばれて昇殿(しょうでん)の案内があります。
  5. 御社殿へ昇殿神職の方の先導に従い、靴を脱いで、ご祈祷が執り行われる拝殿へと上がります。日常の空間から神聖な神様の領域へ入る、身の引き締まる瞬間です。
  6. ご祈祷神職によるお祓いの後、祝詞(のりと)が奏上されます。祝詞とは、神職が神様と祈願者の間を取り持ち、その願い事を丁寧にお伝えする言葉です。太鼓の音が響く厳かな雰囲気の中、ご自身の願い事が神様に届くよう、深く頭を垂れて心を込めて祈りましょう。
  7. 撤下品(てっかひん)の授与ご祈祷が無事に終わると、神前にお供えされていたお神札(おふだ)やお守りなどの「撤下品」をいただきます。これらは神様の御霊が宿った有り難いおしるしですので、両手で大切に受け取ります。

所要時間について

当日の混雑状況によって変動しますが、受付を済ませてからご祈祷が終了するまでの全体の所要時間は、およそ30分から1時間程度が一般的な目安です。

ただし、土日祝日や、暦の上で吉日とされる「大安」の日は、多くの方が祈願に訪れるため、待ち時間が長くなる傾向があります。また、11月の七五三のシーズンなども大変混み合います。もし、より静かで落ち着いた環境で祈祷を受けたいと希望される場合は、平日の午前中などを選んで訪れることをお勧めします。いずれにせよ、時間には十分な余裕を持って参拝の計画を立てることが、穏やかな気持ちを保つ上で大切です。

健康お守りの種類と値段・授与場所

明治神宮では、ご祈祷を受けた際の撤下品としてお守りをいただく他に、お守りを専門に授与している場所(授与所)で、願い事に合わせたお守りを別途受ける(購入する)こともできます。お守りは、神様の御神徳を分けていただき、常に身近にお持ちすることでご加護をいただくための大切な存在です。

授与所は、ご祈祷の受付も行っている「神楽殿」と、本殿に向かって右手にある「長殿(ながどの)」の2箇所に設けられています。参拝の際に立ち寄りやすい方を利用するとよいでしょう。

健康に関する主なお守り

健康を願う方々のために、明治神宮では様々なお守りが用意されています。以下はその一例です。初穂料(お守りの値段)は改定されることもありますので、あくまで目安として参考にしてください。

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お守りの名称主なご利益・特徴初穂料の目安
心身健全守(しんしんけんぜんまもり)「心」と「身体」両面の健やかさを祈願するお守りです。青と赤の二色があります。800円
開運木鈴「こだま」御苑の「清正井」の水で清められた楠の木玉。開運と身体健全のご利益があるとされます。1,500円
御守(おまもり)災難を除け、健康と幸せを総合的に祈願する、最も一般的な錦袋のお守りです。800円
病気平癒御守特定の病気や怪我からの回復を強く願うための、専門的なお守りです。800円

お守りの持ち方と納め方

これらのお守りは、カバンや財布など、日常的に持ち歩くものに付けて大切に扱います。お守りのご利益は一般的に一年間とされるため、一年が過ぎたら、感謝の気持ちを込めて神社に返納するのが習わしです。境内にある「古札納所(こさつおさめしょ)」へお納めし、また新しいお守りを受けるとよいでしょう。

特に、心と身体の健やかさを願う「心身健全守」は、健康祈願の象徴として多くの方に選ばれています。ご自身の願いや、贈る相手のことを想いながら、最も心惹かれるお守りを選んでみてください。

【まとめ】心静かに明治神宮で健康祈願を

  • 明治神宮の健康祈願は個人の場合、予約なしで当日申し込みが可能
  • 受付は境内にある神楽殿で、時間は午前9時から午後4時までが基本
  • 初穂料は一件の願意につき五千円以上が目安で、のし袋で納める
  • 一般的な健康を願う「身体健全」のほか、「病気平癒」も祈願できる
  • 厄払いや家内安全など、他の願意と合わせてお願いすることもできる
  • 当日の流れは受付、待機、昇殿、祈祷という順で、所要時間は約30分から
  • 服装は普段着で問題ないが、神前であるため派手すぎない服装が望ましい
  • 心と体の健康を願う「心身健全守」が健康お守りとして人気がある
  • お守りは神楽殿と長殿にある授与所で購入でき、値段は800円から
  • ご利益の背景には明治天皇と昭憲皇太后という御祭神の御神徳がある
  • 時間に余裕を持つことで、焦らず落ち着いた気持ちで祈祷に臨める
  • のし袋の書き方など、事前の準備が当日のスムーズな進行につながる
  • 公式サイトで最新の情報を確認してから訪れるとより安心できる
  • 静かで広大な内苑の自然を感じながら参拝することも心を落ち着かせる
  • 祈祷後は感謝の気持ちを忘れずに、清々しい気持ちで一日を過ごす

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