ご家族が病気ばかり、あるいはなぜか病気が治らないといった悩みを抱えていませんか。引っ越してから体調が悪いという経験から、何かスピリチュアルな原因を考えてしまうこともあるかもしれません。実はその不調、毎日を過ごす家の特徴が関係している可能性があります。風水や家相が病気になりやすい環境を生んでいるのかもしれません。運気が下がる家の特徴を知り、家の間取りや大切な寝室を見直すことは、健康運の改善につながります。特に鬼門とされる北東の寝室や、裏鬼門にあたる南西のキッチンは注意が必要とされています。また、病人の寝る場所や、寝室のどこに寝ると病気になりやすいかを知ることも大切です。この記事では、病人が続く家から抜け出し、健康運アップ グッズなども活用しながら、具体的な対策を解説します。
- 病気になりやすい家の共通点や特徴
- 不調の原因となりやすい間取りや方角
- 場所別にすぐ実践できる具体的な改善策
- 健康運を高めるためのアイテムの選び方
なぜか不調が続く?風水で病気になりやすい家の原因
そもそも運気が下がる家の特徴とは?
なぜか気分が晴れない、疲れがなかなか取れない…そのように感じる原因は、もしかすると毎日を過ごす家の「気」の流れにあるのかもしれません。風水では、全ての運気は生命エネルギーである「気」の循環によって左右されると考えられています。運気が下がる家とは、この気の流れが滞ったり、よどんだ悪い気(邪気)が溜まったりしている家のことを指します。健康もまた運気の大切な一部であり、住環境の気の乱れが、私たちの心身の不調に少なからず影響を与えると考えられているのです。
まず、最も分かりやすく、そして影響が大きい特徴として、玄関が乱雑である状態が挙げられます。玄関は、外から良いエネルギーを取り込む、家にとっての「口」のような場所です。ここが物で溢れていたり、汚れていたりすると、新鮮で良い気がスムーズに入ってくることができず、結果として家全体に古い気が充満しやすくなります。たたきに家族の人数以上の靴が出しっぱなしになっている、不要な郵便物や古い新聞紙が山積みになっているといった状態は、気の流れを著しく停滞させる原因となりますので、注意が必要です。たたきは家の顔であり、社会との接点でもあるため、常に清浄に保つことが理想とされます。
次に、家の中が全体的に薄暗く、風通しが悪いことも運気を下げる深刻な要因です。太陽の光は、風水において最も強力な陽のエネルギーであり、陰の気を払い、空間を浄化する力があるとされています。日中でも照明をつけなければ薄暗い部屋や、窓が少ない、あるいは物が多くて風の通り道が塞がれている空間は、湿気を含んだ陰の気が溜まりやすくなります。このような環境は、住む人の気力や活力を徐々に奪い、精神的な落ち込みや体調不良を招きやすいと考えられます。
また、キッチン、トイレ、浴室といった水回りの汚れや湿気も、特に健康運に直接的なダメージを与えるため看過できません。風水では、水は「陰」の性質を持ち、汚れと結びつくことで強力な邪気を発生させやすい場所とされています。排水溝のぬめりやカビ、不快な臭いは、まさに邪気が増幅しているサインです。特に湿気が多い家は、気の流れ全体を重くし、健康運だけでなく金運や人間関係運など、様々な運気を停滞させる原因にもなります。現代の住宅では24時間換気システムの設置が推奨されていますが、これはシックハウス対策だけでなく、風水の観点からも理にかなった仕組みと言えるでしょう。
参考資料:国土交通省「建築基準法に基づくシックハウス対策について」
そして、物が多すぎて整理整頓が行き届いていない状態も、気の流れを物理的に阻害します。何年も袖を通していない衣類がクローゼットを埋め尽くしていたり、床に物が散乱して歩きにくかったりする環境では、気がスムーズに循環できず、よどんだエネルギーが澱のように溜まってしまいます。これらの特徴は、一つひとつは些細なことのように思えるかもしれませんが、複合的に絡み合うことで住環境のエネルギーを確実に低下させ、そこに住む人の運気、ひいては健康状態を少しずつ蝕んでいく可能性があるのです。
病気ばかりで治らない…病人が続く家の共通点
ご家族が代わるがわる体調を崩す、あるいは特定の誰かの病気がなかなか完治しないといった状況は、本当にご心配なことと思います。単なる偶然や体質の問題として片付ける前に、一度、住んでいる家の環境に目を向けてみることも大切です。風水や家相の世界では、病人が続く家にはいくつかの共通した問題点が存在すると考えられています。
その中でも最も多く見られるのが、一日の約3分の1を過ごす寝室の環境に起因するケースです。人は睡眠中に、その場の「気」を無防備な状態で全身から吸収し、心身のエネルギーを充電します。もし寝室に悪い気が溜まっていたり、気の流れを乱す要因があったりすれば、エネルギーを十分に回復できないばかりか、かえって消耗してしまうことになりかねません。例えば、寝室が家の中心から見て鬼門(北東)や裏鬼門(南西)といった不安定な方位に位置している、ベッドの頭がドアや窓の直線上にくる「衝(しょう)」の状態になっている、あるいは天井の梁(はり)の真下で寝ているといった状況は、知らず知らずのうちに心身へ圧迫感やストレスを与え、免疫力の低下や健康を損なう原因になるとされています。
また、「家の中心」の状態も、家族全体の健康運を左右する極めて重要なポイントです。家の中心は「太極(たいきょく)」とも呼ばれ、人間でいえば心臓や丹田にあたるエネルギーの中核です。この太極から、家全体へとエネルギーが供給されるため、この場所は常に静かで安定していることが理想とされます。しかし、この家の中心部分に階段や廊下、あるいはトイレやキッチンなどの水回りがあると、エネルギーが常に揺れ動き、不安定な状態になってしまいます。気が乱れた家では、そこに住む人の心身のバランスもまた崩れやすくなり、病気に対する抵抗力が弱まってしまうと考えられているのです。
さらに、建物の形状、特に「欠け」や「張り」の影響も無視できません。家の平面図を見たときに、L字型やコの字型で、一部が大きく凹んでいる「欠け」がある場合、その欠けている方位が持つエネルギーが不足するとされます。方位にはそれぞれ対応する家族や体の部位があるため、例えば家族の健康を司る方位が欠けていると、その影響が顕著に現れることがあります。逆に「張り」はエネルギーを強めますが、バランスが悪いと過剰な影響が出ることもあります。
これらの要因が一つ、あるいは複数重なることで、本来あるべき「癒やしの空間」としての家の機能が損なわれ、「エネルギーを消耗する空間」へと変質してしまいます。その結果として、住人が病気がちになったり、一度かかった病気がなかなか治らないといった現象が引き起こされると考えられているのです。
家相が悪い?病気になりやすい間取りのNG例
「家相」は、土地や家の形状、そして部屋の配置から吉凶を判断する、日本の気候や風土に合わせて発展してきた環境学であり、数百年以上にわたる経験則の集大成です。病気になりやすい、あるいは運気が停滞しがちとされる家には、この家相の観点から見て、避けるべきとされる典型的な「NG間取り」が存在します。これらは気の流れを阻害、あるいは急激にしすぎることで、住む人の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
代表的なNG例として、「玄関を入ってすぐ正面に階段がある」間取りが挙げられます。玄関から入ってきた新鮮で良い気は、その性質上、上へ向かう傾向があります。そのため、正面に階段があると、1階部分に十分に行き渡る前に、そのまま2階へと一気に駆け上がって抜けてしまいます。気は緩やかに循環することを好むため、これでは家全体のエネルギーが不足しがちになり、住む人の活力や気力が失われやすくなるとされています。対策としては、階段との間に観葉植物や衝立を置くことで、気の流れを緩やかにする方法があります。
また、「玄関から家の奥にある窓や勝手口までが一直線に見通せる」間取りも、古くから避けるべきとされています。これは「漏財宅(ろうざいたく)」と呼ばれ、文字通り財産が漏れ出てしまう相ですが、影響は金運だけにとどまりません。玄関から入った良い気が、家の中を巡ることなく一直線に通り抜けてしまうため、健康運や良縁といった様々な運気も定着しにくいのです。気の流れが速すぎる環境は、人を落ち着かなくさせ、精神的な疲労や消耗を招きやすいと考えられます。
家の中心、いわゆる「太極」を廊下が貫いている、あるいは中心にトイレや浴室などの水回りが位置する間取りも、家相では大凶とされます。家の中心は家族の運気を司る心臓部であり、常に清浄で安定していることが求められます。ここに人の動きや気の流れが激しい廊下や、不浄の気が溜まりやすいトイレなどがあると、家の核そのものが不安定になり、家族、特にその家の主人の運気や健康に深刻な悪影響を及ぼすとされています。
さらに、キッチンにおいて、火の気を持つコンロと水の気を持つシンクが真正面で向かい合っている配置も注意が必要です。これは五行思想における「水火殺(すいかさつ)」という対立の相となり、激しい気のバランスの乱れを生みます。この乱れは、家庭内のいさかいや夫婦仲の悪化、そして特に循環器系や消化器系の健康問題を引き起こす一因になると言われています。これらの間取りは、住む人が意識しないうちに心身にストレスを与え続け、健康を損なうリスクをはらんでいるのです。
NG間取りの例 | 風水・家相上の名称 | 考えられる影響 |
玄関の正面に階段 | – | 良い気が1階に留まらず、エネルギーが不足しがちになる |
玄関から奥まで一直線 | 漏財宅(ろうざいたく) | 気が速く抜けすぎてしまい、精神的に落ち着かなくなる |
家の中心にトイレ・浴室 | – | 家の核が汚れ、エネルギーが不安定になり健康を害する |
コンロとシンクが対面 | 水火殺(すいかさつ) | 火と水の気が衝突し、家庭内の不和や健康問題の原因となる |
引っ越してから体調が悪いのはスピリチュアル?
新しい住まいに移った途端に、原因不明の体調不良が続く、あるいは家族が次々と病気になる。医学的な検査を受けても特に異常が見つからない場合、その原因が新しい家にあると感じるのは、決して気のせいだけではないかもしれません。このような現象を「スピリチュアル」という言葉で片付けたくなる気持ちも理解できますが、風水や家相の観点では、いくつかの具体的な要因から説明を試みることができます。
一つは、その土地が元々持っている固有のエネルギー、いわゆる「地場(じば)」との相性です。土地には歴史があり、例えばその場所がかつて沼地や湿地帯であった場合、水分を多く含む陰の気が強い可能性があります。また、古戦場や墓地、処刑場といった場所の跡地は、ネガティブなエネルギーが残りやすいとも言われます。これは一般的に「土地の記憶」とも呼ばれ、特に感受性の強い人は、その土地のエネルギーに同調してしまい、心身のバランスを崩してしまうことがあるとされています。
もう一つは、以前の住人のエネルギーが建物に残っている「住居の記憶」、いわゆる残留思念の影響です。もし前の住人が長い間病気を患っていたり、家庭内に深刻な不和や悩みを抱えていたりした場合、そのネガティブなエネルギーが壁や床、天井に染み付いていることがあります。引っ越してすぐに、まず徹底的な掃除と換気を行うことが推奨されるのは、物理的な汚れを取り除くだけでなく、こうした目に見えないエネルギーを浄化し、リセットするという重要な意味合いも持つのです。空間の浄化(クリアリング)には、ホワイトセージを焚いたり、クリスタルチューナーのような特定の周波数の音を響かせたりする方法もあります。
さらに、見過ごせないのが引っ越しによる「方位」の影響です。九星気学などの占術では、年や月によってすべての人にとっての凶方位というものが存在します。特に「五黄殺(ごおうさつ)」や「暗剣殺(あんけんさつ)」といった大凶方位へ、知らずに引っ越してしまった場合、その影響が病気や事故、トラブルといった形で現れることがあるとされています。これはタイミングが重要な要素となるため、同じ家でも引っ越しの時期が違えば、全く影響が異なる場合もあります。
これらの要因は、現代科学の物差しで証明することは難しい領域ですが、古くから人々が経験則として大切にしてきた知恵です。もし思い当たる節があるならば、「スピリチュアル」と一括りにするのではなく、まずは物理的な環境改善から始めることが極めて重要です。掃除と換気を徹底し、盛り塩を置いたり、生命力のある観葉植物を飾ったりして、空間の気を浄化し、自分たち家族の新しいエネルギーで満たしていくこと。それが、新しい土地や家と健やかに調和していくための、確かな第一歩となるのです。
場所別に解説!風水で病気になりやすい家の改善策
【寝室】病位置と病気の人の寝る場所
人生の約3分の1という長い時間を過ごす寝室は、単に体を休めるだけの場所ではありません。一日の活動で消耗したエネルギーを回復し、心身を浄化して明日への活力を養うための、最も重要な空間です。風水では、この寝室の環境、特にベッドの配置や寝る位置が、住む人の健康運に直接的かつ深刻な影響を与えると考えられています。もしご家族に原因の分かりにくい不調が続いているなら、まずは毎晩エネルギーをチャージする場所である寝室から見直してみることが、問題解決への近道となるかもしれません。
病気になりやすい寝室の位置
人は睡眠中に気のエネルギーを無防備な状態で吸収します。そのため、寝室内に気の流れを乱す「殺気(さっき)」と呼ばれるマイナスの要因があると、その影響をまともに受けてしまいます。以下に、健康を損なうリスクを高めるとされる代表的な配置を解説します。
- ドアの衝(しょう)
- ドアを開けたとき、その延長線上にベッドの頭や体がある配置は、風水で最も避けるべきものの一つです。ドアは気の出入り口であり、そこから入ってくる気は直線的に進む性質があります。この気の流れが体に直接当たり続けると、安眠が妨げられるだけでなく、長期的にエネルギーを削り取られ、心身ともに消耗してしまうとされています。
- 窓との関係
- ドアと同様に、窓のすぐ下や、窓とドアを結ぶ直線上にベッドを置くのも好ましくありません。窓辺は外気の影響で気の流れが不安定になりやすく、安眠に必要な落ち着いた環境を維持しにくくなります。また、頭を窓に向けて寝ると、エネルギーが頭から抜け出ていきやすいとも言われています。
- 梁(はり)の下や角による圧迫
- 天井を横切る梁の真下で寝ることは、梁が持つ物理的な圧迫感が、気の流れを上から押しつぶす形になるため避けるべきです。これにより、頭痛や悪夢、気力の低下などを招きやすいとされます。また、部屋の柱や背の高い家具の角がベッドに向いている状態は「壁刀殺(へきとうさつ)」と呼ばれ、鋭利な角から放たれる殺気が、寝ている間に絶えず体を攻撃し、無意識の緊張とストレスを生む原因となります。
- 鏡の影響
- 鏡は気を反射し、増幅させる強力なアイテムですが、寝室での使用には注意が必要です。特に、寝ている姿が映り込む位置に鏡を置くと、睡眠中に体から自然に放出されるエネルギーが鏡に吸い取られたり、乱反射して消耗したりすると考えられています。これにより、熟睡感が得られず、慢性的な疲労につながる可能性があります。
病気の人の寝る場所
ご家族がすでに体調を崩されている場合、その寝る場所には最大限の配慮が必要です。回復を促すためには、できるだけ静かで落ち着ける、安定したエネルギーに満ちた場所に心身を置くことが大切になります。
風水では、個人の生年月日に基づいて割り出す「本命卦(ほんめいか)」から、「生気(せいき)」と呼ばれる最も良いエネルギーを持つ吉方位を導き出し、その方位に頭を向けて寝るのが理想とされています。これは専門的な知識が必要ですが、実践できれば回復を力強く後押ししてくれるでしょう。
もし方位の特定が難しい場合でも、基本的な吉相の配置にすることは可能です。それは、ドアから見て対角線の、最も奥まった静かな場所にベッドを移動させることです。この位置は「財位(ざいい)」とも呼ばれ、部屋の中で最も気が安定して溜まる場所とされています。壁にしっかりと頭をつけて眠ることで、守られているという安心感が得られ、エネルギーが安定しやすくなります。
また、枕元はできるだけシンプルに、清潔に保つことが回復を助けます。特に、スマートフォンやタブレットなどの電化製品は、睡眠の質を妨げるだけでなく、電磁波の影響も懸念されます。国際的な機関でもその影響について様々な研究がなされており、健康への配慮から、就寝時は体からできるだけ離して置くことを心がけましょう。(出典:総務省「電波と安心な暮らし」)
療養中は、ラベンダーやカモミールなど、鎮静作用やリラックス効果のある自然な香りを優しく香らせるのも、空間の気を浄化し、心身の緊張を和らげるのに役立ちます。
【鬼門】特に注意すべき北東の寝室
家相や風水の話において、最もよく耳にする言葉の一つが「鬼門(きもん)」ではないでしょうか。鬼門とは家の中心から見て北東(艮:うしとら)の方角を指し、古くから邪気(鬼)が出入りする不吉な方角として、人々から恐れられてきました。この鬼門に、一日の多くの時間を過ごし、無防備な状態でエネルギーを吸収する寝室を設けることは、健康運に大きな打撃を与える可能性があるため、特に避けるべきだと考えられています。
北東は、季節でいえば冬から春への変わり目、時間でいえば深夜から早朝へと移り変わる、陰と陽の気が激しく入れ替わる変化の場所です。このようなエネルギーが不安定な場所で長時間過ごすと、その気の影響を受けて心身のバランスもまた崩れやすくなります。特に、関節や腰、背骨といった体の「つなぎ目」に関する不調、精神的な浮き沈みが激しくなる、原因不明の不安感に襲われるといった影響が出やすいとされています。また、変化を象徴する方位であることから、相続や財産に関するトラブルも起こりやすいと言われています。
もし、現在の住まいの寝室が、間取り上どうしても北東に位置している場合でも、悲観する必要はありません。適切な対策を講じることで、その影響を最小限に和らげることが可能です。
鬼門の寝室における改善策
まず何よりも基本となるのは、常に清潔で清浄な状態を保つことです。鬼門は邪気の通り道であると同時に、神様の通り道でもあるとされ、不浄を大変嫌います。こまめな掃除と換気を徹底し、清らかな空気を保つことを何よりも優先してください。特に部屋の四隅は念入りに掃除し、ほこりが溜まらないようにしましょう。
次に、鬼門の邪気を払い、その影響を中和するためのアイテムを置きます。代表的なものは「盛り塩」です。小さな白いお皿に天然の粗塩を円錐状に盛り、部屋の隅に置きます。週に1〜2回を目安に交換することで、空間の気を浄化する助けとなります。また、古来より邪気除けとして用いられてきたヒイラギや、トゲのあるサボテンなども効果があるとされます。ただし、寝室に刺激の強いサボテンを置くのは安眠を妨げるという考え方もあるため、観葉植物を選ぶなら、生命力が強く丸い葉を持つものが良いでしょう。
色で対策する方法も非常に有効です。鬼門のラッキーカラーは「白」です。浄化と神聖さを象徴する白を、カーテンやベッドカバー、ラグなど、部屋の広い面積を占めるファブリックに取り入れることで、空間のエネルギーを浄化し、邪気を和らげる効果が期待できます。逆に、鬼門と相性が悪いとされる黒やグレー、あるいは原色などの派手な色は、陰の気を強めたり、不安定な気をさらに刺激したりするため、避けるようにしましょう。
これらの対策を丁寧に行うことで、鬼門が持つマイナスの影響を緩和し、より穏やかで健康的な寝室環境を整えることが可能になります。
【裏鬼門】不調を招きやすい南西のキッチン
鬼門(北東)と必ずセットで語られ、同様に注意が必要なのが「裏鬼門(うらきもん)」です。裏鬼門は家の中心から見て南西(坤:ひつじさる)の方角を指し、鬼門から入ってきた邪気が最終的に溜まりやすい出口の場所とされています。この裏鬼門に、火と水を多用し、汚れや湿気、臭気が発生しやすいキッチンがある場合、家全体の運気、特に「母」や「妻」を象徴する主婦の健康や、家庭運全般に悪影響が出やすいとされています。
風水のベースとなる五行思想では、南西は「土」のエレメントに属し、大地のように万物を育む安定したエネルギーを持つ場所とされます。また、家族の中では「母」や「妻」を象徴し、家庭の安定や円満、そして勤勉さを司る方角です。この場所に、火(コンロ)と水(シンク)という相反するエネルギーがぶつかり合い、気の乱れが生じやすいキッチンがあると、「土」の持つ安定したエネルギーが損なわれてしまいます。家庭の土台が揺らぐことで、特に女性の婦人科系や胃腸系の不調、精神的な疲労などを招きやすいと考えられているのです。また、「食」を司るキッチンが不浄になることは、悪い気を直接体内に取り込むことにもつながり、家全体の健康運が低下する大きな原因となります。
もしご自宅のキッチンが南西にある場合は、その影響を最小限に抑え、プラスに転換するための対策を日々の暮らしの中で意識することが重要です。
裏鬼門のキッチンにおける改善策
裏鬼門の対策で最も重要なのは、鬼門と同様に「清潔」と「整理整頓」、そして「換気」です。シンクやコンロ周りの油汚れ、排水溝のぬめりなどは、発見したらすぐに掃除する習慣をつけ、常に清潔な状態を保ってください。生ゴミを長時間放置することは、悪臭だけでなく強力な邪気の発生源となるため、こまめに処分しましょう。
また、キッチンには湿気がこもりやすいため、換気を徹底することが不可欠です。調理中でなくても定期的に換気扇を回したり、窓を開けたりして、常に空気を循環させ、湿気を外に逃がすように心がけてください。除湿器や、湿気と臭いを吸収する炭を置くのも非常に効果的です。
色を使った対策も有効です。裏鬼門のラッキーカラーは、方位の象徴である「土」を連想させる、イエロー、ベージュ、ブラウンといったアースカラーです。キッチンマットや食器、小物などにこれらの色を取り入れると、方位のエネルギーを補い、気の安定につながります。また、南西は午後の強い西日が差し込みやすい場所でもあります。強すぎる陽の気は「殺」となり、穏やかさを好む南西の気を乱すため、遮光性の高いカーテンなどで日差しを和らげる工夫も大切です。
さらに、盛り塩をキッチンの隅に置いたり、観葉植物を飾ったりすることも空間の浄化に役立ちます。「土」の気を持つ方角であるため、陶器製のアイテムと非常に相性が良いとされています。食器や小物入れ、植木鉢などに温かみのある陶器製のものを選ぶことで、方位のエネルギーと共鳴し、キッチン全体の気を安定させてくれるでしょう。
【対策】健康運を高める健康運アップのグッズ
大掛かりなリフォームや引っ越しが難しい場合でも、諦める必要はありません。古くから伝わる風水の知恵を活かしたアイテム(グッズ)を上手に生活に取り入れることで、空間のエネルギーを整え、健康運を高める手助けができます。ここでは、手軽に始められ、健康運アップに効果的とされる代表的なグッズとその理由を詳しくご紹介します。
観葉植物
観葉植物は、生命エネルギー(生気)そのものであり、空間に活力と潤いを与え、よどんだ悪い気を吸って新鮮な気に変えてくれる、まさに万能の風水アイテムです。特に、丸みを帯びた葉を持つ植物は、その場の気を和ませ、人間関係を円滑にする効果もあるとされています。健康運アップには、非常に生命力が強く育てやすいポトスや、空気を浄化する効果が高いとされるサンスベリア、幸福を呼ぶ木として知られるガジュマルなどがおすすめです。気の流れが滞りやすい部屋の隅や、強い電磁波を発するテレビやパソコンの近くに置くことで、その効果をより発揮してくれるでしょう。
ひょうたん(瓢箪)
古くから、ひょうたんはその独特の形状から、内部の空洞に邪気を吸い込み、病気から人々を守ってくれる縁起物として珍重されてきました。仙人が薬入れとして腰に下げているイメージがあるように、健康や長寿と非常に深いつながりを持つアイテムです。特に、六つのひょうたんを集めた「六瓢(むびょう)」は、「無病」と音が通じることから、無病息災を願う最も強力なお守りとされています。天然のひょうたんを乾かしたものや、陶器やガラスでできたひょうたんモチーフの置物を、寝室や家族が集まるリビングに飾るのが一般的です。
水晶(クリスタル)
水晶をはじめとするパワーストーンには、強力な浄化作用があると信じられていますが、特に水晶(クリアクォーツ)は、あらゆるものを浄化し、乱れた気の流れを調整する万能の力を持つとされます。玄関に置けば外から入ってくる邪気を払い、清浄な気だけを家の中に招き入れます。寝室に置けば、睡眠中に乱れがちなエネルギーを浄化し、深い安らぎと質の高い睡眠をサポートしてくれるでしょう。その浄化能力を維持するためには、月に一度、流水で洗い流したり、月光浴をさせたり、あるいはさざれ石の上で休ませるなど、定期的な浄化を行うことが大切です。
アロマやお香
良い香りは、嗅覚を通じて脳に直接働きかけるだけでなく、空間に漂う邪気を払い、気の流れを活性化させる効果があります。香りは、目に見えないエネルギーのレベルで空間を浄化する最も手軽な方法の一つです。特に、ラベンダー(リラックス、安眠)、サンダルウッド(白檀)(浄化、瞑想)、そして強い抗菌・抗ウイルス作用で知られるティートゥリー(空気清浄)などは、健康運を高めたいときに特におすすめの香りです。就寝前に寝室で短時間お香を焚いたり、アロマディフューザーで香りを拡散させたりして、心地よい香りに包まれる時間を作りましょう。
これらのグッズを取り入れる際は、ただ置くだけでなく、観葉植物に水をやり、水晶を浄化するなど、愛情を込めて手入れをすることが、その効果を最大限に引き出す鍵となります。
アイテム | 象徴する意味・効果 | おすすめの置き場所 |
観葉植物 | 生命力、悪い気の吸収、気の浄化 | 部屋の隅、リビング、玄関 |
ひょうたん | 邪気を吸い込む、無病息災 | 寝室、リビング、病人の枕元 |
水晶 | 強力な浄化作用、気の調整 | 玄関、寝室、気の滞る場所 |
アロマ・お香 | 空間の浄化、リラックス効果 | 寝室、リビング、玄関 |
【まとめ】風水で病気になりやすい環境から抜け出そう
- 家族の不調が続くなら家の環境を見直す良い機会です
- 風水や家相は住まいと健康の関係を知るための知恵です
- 運気が下がる家の基本は汚れと湿気、そして気の滞りです
- 良い気を取り込む玄関は常に清潔で明るく保ちましょう
- 家の中が物で溢れていると気の流れが妨げられてしまいます
- 寝室の環境は健康運に直接影響を与える最も重要な場所です
- ベッドの位置はドアや窓の直線上、梁の下を避けるのが基本です
- 家の中心は家族の健康を司る核、水回りや階段は凶とされます
- 鬼門である北東は常に清潔に保ち、白色で整えましょう
- 裏鬼門の南西にキッチンがある場合は換気と掃除が鍵です
- 観葉植物は悪い気を吸い良い気をもたらす万能アイテムです
- 古くから伝わるひょうたんは無病息災のお守りとされています
- 盛り塩や水晶は手軽に始められる空間の浄化方法です
- 良い香りは邪気を払い心身をリラックスさせてくれます
- まずは一つでも、できることから改善を始めてみましょう