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明治神宮の安産お守り|種類・意味・作法をわかりやすく

もうすぐ会える赤ちゃんのために、歴史と由緒ある明治神宮の安産お守りを授かりたいとお考えのことでしょう。しかし、初めての安産祈願では、安産守の詳しい意味や他にどんな種類があるのか、また人気のぬいぐるみ型お守りのことなど、分からないことも多いものです。

さらに、ご祈祷には腹帯が必要なのか、授かったお守りはどこにつけるのが良いのか、そして役目を終えた後の返納はどうするのかといった作法に関する疑問や、当日の具体的な受付時間や全体の所要時間、予約なしでも大丈夫?という手続きの心配、さらには初穂料はいくら用意すればよいか、遠方の場合に郵送は可能か、といった費用や方法についての不安も尽きないかと思います。

この記事では、そんなあなたの疑問や不安をすべて解消し、安心して安産祈願の日を迎えられるよう、必要な情報を一つひとつ丁寧に解説していきます。

この記事で分かること
  • お守りの種類や意味、人気のぬいぐるみ型まで
  • 腹帯の持参や返納など知っておきたい作法
  • 予約の要否や受付時間、授与にかかる時間
  • ご祈祷の初穂料や郵送での授かり方
目次

明治神宮の安産お守り|種類や意味・作法まで解説

安産守の種類と意味|人気のぬいぐるみ型も紹介

もうすぐ会える赤ちゃんのために、由緒正しい明治神宮のお守りを授かりたいと考えるのは、親となる方の自然な願いです。明治神宮で安産を願って授与されるお守りは、ご神前で丁寧にご祈祷を受けることでいただく「安産守」が基本となりますが、それ以外にもお子様の未来やご家族の健康を願う、様々な種類のお守りが存在します。

それぞれのお守りに込められた意味や背景を深く知ることは、ご自身の願いを再確認し、最も心に響く一体を選ぶための大切なプロセスです。ここでは、代表的な安産守から、その可愛らしさで人気を集めるお守りまで、その特徴を詳しく解説します。

安産守「ご祈祷を通して授かる神聖な証

「安産守」は、明治神宮の安産祈願を象徴する、最も代表的なお守りです。これは授与所で直接購入するものではなく、神楽殿で安産のご祈祷を申し込んだ方だけが、その祈りの証として授与されます。清浄な桐の箱に丁寧に納められており、その佇まいからも特別なものであることが伝わってきます。

このお守りの本質は、単なる「物」ではなく、ご神前で行われた神聖な祈りが込められた「依り代(よりしろ)」であるという点にあります。母体の安全と、生まれてくる赤ちゃんの健やかな誕生を願う強い祈りが、このお守りに宿っています。だからこそ、ご祈祷という神聖な儀式を経て授与されるのです。デザインは華美な装飾を排したシンプルで気品のあるもので、持つ人の心を清め、穏やかな気持ちにさせてくれるでしょう。

関連するお守りの種類「安産の後も見守る願いの形

安産祈願と合わせて、または無事にご出産された後の健やかな成長を願って授かることができるお守りも、明治神宮には用意されています。授与所では多くのお守りが頒布されていますが、特にお子様やご家族に関連が深いものを下の表にまとめました。

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お守りの名称主な意味・ご利益特徴と文化的背景
児童健全守お子様の心身の健全な成長を祈願小学校で使うランドセルの形をした、非常に可愛らしいお守りです。これは単に幼児期だけでなく、学び舎に通い、心身ともに大きく成長していく長い期間のお守りとなることを象徴しています。七五三詣りの記念として授かるご家庭も多く見られます。
開運木鈴こだま開運招福、心願成就「こだま」とは、古くから樹木に宿るとされる精霊を指す言葉です。このお守りは、森の恵みである木で作られた優しい音色の鈴で、その音色が邪気を祓い、幸運を呼び込むとされています。その丸みを帯びた姿から「ぬいぐるみ型」と表現されることもあり、安産を願うお母様がご自身の心を和ませるため、また赤ちゃんの枕元にそっと置くためにと、広く親しまれています。
心身健全守心と体の健康を祈願特定の願い事に限らず、心と体の健やかさ全般を祈願するお守りです。安産という大役を担うお母様自身の健康維持や、出産後の回復、そしてそれを支えるご家族全員の健康を願って授かるのにふさわしいお守りと言えるでしょう。

これらのうち、特に「開運木鈴こだま」が持つ優しい木の鈴の音は、科学的な観点からもリラックス効果が期待できるとされ、妊娠中の不安な気持ちを静めるためのお守りとして選ばれる方が少なくありません。ご自身の状況や願いに深く思いを馳せ、安産守と合わせてこれらのお守りを検討することは、より豊かな祈りの形となります。

腹帯の持参や返納と「お守りはどこにつける?」

安産祈願という大切な儀式に臨むにあたり、また、ご神徳が宿る神聖なお守りを授かった後には、古くから伝わる作法や心のあり方が存在します。これらの背景にある意味を理解し、一つひとつの行動を丁寧に行うことは、願いをより深く神様にお届けすることに繋がります。ここでは、腹帯の持参からお守りの身につけ方、そして役目を終えた後の返納まで、知っておきたいポイントを解説します。

腹帯(岩田帯)の持参について「古来の風習に倣う

日本の安産祈願の風習には、「帯祝い」というものがあります。これは、多産でありながらお産が軽い犬にあやかり、妊娠五ヶ月目の「戌の日」に腹帯(岩田帯)を巻いて安産を願う儀式です。

明治神宮の安産祈願では、この風習に倣い、ご自身で用意された腹帯を持参すれば、ご神前で丁寧にお祓いをしていただくことができます。腹帯は、お腹を冷えから守り、胎児の位置を安定させるという実用的な意味合いだけでなく、母子の健康を守るという祈りが込められた大切な品です。持参する際は、敬意を示すために風呂敷などに丁寧に包んで持参すると、より心のこもったご祈願となるでしょう。

もちろん、腹帯を用意していない場合でもご祈願は受けられますし、持参が必須というわけではありません。明治神宮で腹帯そのものを授与・販売しているわけではないため、帯祝いの儀式を重んじる方は、事前に専門店などで準備しておくことをお勧めします。

お守りはどこにつける?」神様との繋がりを意識して

授かった安産守は、神様からの御神徳が宿る大切なものです。そのため、常に神様との繋がりを意識できるような形で身につけるのが基本とされています。

最も一般的なのは、母子手帳ケースや、日常的に持ち歩くバッグの内ポケットなど、常に携帯するものに入れておく方法です。こうすることで、外出時も神様のご加護を身近に感じることができます。大切なのは、お守りをぞんざいに扱うことなく、母体になるべく近い場所で、敬意をもって保管することです。

ご自宅で保管する際には、神棚があればそちらにお祀りするのが最も丁寧です。神棚がないご家庭では、タンスの上など、ご自身の目線よりも高く、家族が頻繁に行き来しない清浄な場所に白い布などを敷いて、その上にお祀りすると良いでしょう。これは、神聖なものを敬う日本の伝統的な考え方に基づいています。

古いお守りの返納方法「感謝の心を形に

無事に赤ちゃんが誕生し、お守りがその大役を終えた後は、守っていただいたことへの感謝の気持ちを込めて神社に返納します。これは「お焚き上げ」という神事のために神社にお返しする、日本独自の美しい習慣です。

明治神宮の境内には「古神札納所(こしんさつおさめしょ)」という専用の場所が設けられており、一年を通していつでも古いお札やお守りを納めることができます。多くの方は、赤ちゃんの誕生後初めて神社にお参りする「初宮詣」の際に、お守りを授かった神社へ持参し、感謝の報告とともに返納されます。

遠方にお住まいなどの理由で直接参拝することが難しい場合、明治神宮では郵送での返納は受け付けていません。その場合は、お近くの神社の古神札納所にお納めしても問題ありません。神様への感謝の気持ちは、どの神社を通じても届くと考えられているためです。大切なのは、お守りいただいた期間への感謝を忘れず、礼を尽くす心です。

明治神宮で安産お守りを授かる方法と初穂料

予約なしでの受付時間と祈祷・授与の時間

明治神宮での安産祈願を計画する上で、当日の流れを具体的にイメージしておくことは、心の準備のためにも非常に大切です。特に、予約は必要なのか、何時までに受付を済ませれば良いのかといった時間に関する疑問は、多くの方が抱く不安の一つでしょう。ここでは、参拝当日に慌てることのないよう、予約の要否からご祈祷、お守り授与の時間に関する詳細までを分かりやすく解説します。

予約の要否と当日の流れ

明治神宮における個人の安産祈願は、事前の予約を一切必要としません。これは、体調が日々変化しやすい妊婦の方にとって、ご自身のコンディションが良い日を選んで参拝できるという大きな利点です。

ご祈祷を希望される方は、当日、南参道もしくは北参道から境内に入り、御社殿の右手にある大きな建物「神楽殿(かぐらでん)」を目指してください。この神楽殿が、ご祈祷や結婚式など、神聖な儀式を執り行うための場所であり、その1階に受付が設けられています。

受付にて申込用紙に必要事項を記入し、初穂料を添えて申し込むと、準備が整い次第、ご祈祷の案内があります。

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項目詳細
ご祈祷の予約不要(当日、神楽殿受付にて申し込み)
ご祈祷受付時間午前9時~午後4時
ご祈祷の斎行時間午前9時30分~午後4時30分(30分ごと)
所要時間の目安約1時間(受付、待機時間、ご祈祷時間を含む)

ご祈祷そのものは20分程度ですが、30分間隔で斎行されるため、申し込みのタイミングによっては待機時間が生じます。特に、安産祈願の参拝者が集中する「戌の日」や土日祝日は、受付が混み合うことが予想されます。可能であれば午前中の早い時間に訪れるなど、時間に十分な余裕を持って行動することをおすすめします。広大な鎮守の杜に包まれた境内は、心身を清めるのにも最適な場所ですので、散策の時間も考慮に入れると良いでしょう。

お守り授与所の時間

ご祈祷は受けずに、ご家族の代理などでお守りだけを授かりたい場合は、境内にある授与所へ向かいます。ただし、この授与所の開所時間は、ご祈祷の受付時間とは全く異なるため注意が必要です。

明治神宮の開門・閉門時間は、自然と共に暮らすという日本の伝統的な考え方に基づき、日の出と日の入りに合わせて月ごとに定められています。授与所の時間もこれに準じます。季節によって開門・閉門時間に1時間半以上の差が生じることもありますので、参拝前には必ず公式サイトで当該月の時間を確認してください。

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開門時間閉門時間
1月午前6時40分午後4時20分
3月午前5時40分午後5時20分
6月午前5時00分午後6時30分
9月午前5時20分午後5時20分
12月午前6時40分午後4時00分

初穂料はいくら?郵送で授かる方法も解説

安産祈願のご祈祷を受けるにあたり、費用に関する準備や、何らかの事情で直接参拝できない場合の代替手段を知っておくことは、安心してその日を迎えるために不可欠です。ここでは、ご祈祷に際してお納めする「初穂料」の目安や作法、そして遠方にお住まいの方でもご祈祷を受けられる「発送祈願」について、具体的な手順を交えて解説します。

ご祈祷の初穂料感謝の心を形に

「初穂料(はつほりょう)」とは、その年に初めて収穫された稲穂(初穂)を神様にお供えしていた古来の風習に由来する言葉で、現在ではご祈祷などを受ける際に神社にお納めする謝礼を指します。

明治神宮の安産祈願における初穂料は、公式サイトによると一万円からとされています。これはあくまで目安であり、お気持ちに応じてこれ以上の額をお納めすることも全く問題ありません。

初穂料をお納めする際は、そのまま現金で渡すのではなく、「のし袋」に入れてお渡しするのが丁寧な作法です。

  • のし袋の種類
    • 水引は、何度あっても良いお祝い事に用いられる紅白の「蝶結び」のものを選びます。
  • 表書き(上段)
    • 水引の上中央に、濃い墨の筆または筆ペンで「御初穂料」もしくは「玉串料」と記入します。
  • 表書き(下段)
    • 水引の下中央に、ご祈祷を受ける方の姓名をフルネームで記入します。一般的には、一家の代表として夫の氏名を記すことが多いです。
  • 中袋
    • 中袋がある場合は、表面に包んだ金額(例:「金 壱萬圓」)、裏面に住所と氏名を記入するとより丁寧です。

事前にこれらの準備を整えておくことで、当日の受付が非常にスムーズになります。

郵送でのご祈願(発送祈願)「離れていても届く祈り

明治神宮では、体調面の不安や遠方にお住まいであるなど、さまざまな事情で直接参拝することが難しい方々のために、郵送でご祈祷の申し込みを受け付ける「発送祈願」という制度を設けています。これにより、日本国内であればどこにいても、明治神宮のご神前でのご祈祷を受け、お札やお守りを授与していただくことが可能です。ご祈祷の神聖さやご利益は、直接参拝した場合と何ら変わることはありません。

発送祈願の申し込み手順

申し込みは、以下の手順に沿って行います。一つひとつ丁寧に進めましょう。

  1. 申込用紙の準備
    • まず、明治神宮の公式サイトにある「発送によるご祈願のお申し込みについて」のページにアクセスし、専用の申込用紙(PDF形式)をご自宅のプリンターなどで印刷します。
  2. 申込用紙の記入
    • 印刷した申込用紙に、黒のボールペンまたは万年筆で、願いごと(「安産」と明確に記入)、住所、氏名、ふりがな、生年月日といった必要事項を、読みやすい字で正確に記入してください。
  3. 初穂料の準備と郵送
    • 記入済みの申込用紙と、ご祈祷の初穂料(一万円からのお気持ち)を一つの封筒に同封します。そして、必ず郵便局の窓口から「現金書留」で、明治神宮の神楽殿宛に郵送します。現金書留は、万が一の場合の損害賠償が保証される、現金を安全に送るための唯一の公式な方法です。
  4. ご祈願とお札・お守りの授与
    • 申し込み一式が神社に到着後、神職がご神前にて丁重にご祈願を執り行います。その後、ご祈願済みのお札(御神札)と安産守が、ご自宅宛に郵-送で届けられます。

参考資料:日本郵便『書留』

この方法であれば、ご自身の体調や都合を最優先しながら、安心して明治神宮のご加護をいただくことができます。詳細は公式サイトで最新の情報を確認することをお勧めします。

【まとめ】明治神宮の安産お守りで出産準備を

  • 明治神宮の安産守はご祈祷を受けることで授与されます
  • 安産守は母子の安全と健やかな誕生を祈願するお守りです
  • お子様の成長を願うランドセル型の児童健全守もあります
  • 開運木鈴こだまはぬいぐるみ型として親しまれるお守りです
  • ご祈祷にはご自身で用意した腹帯を持参しお祓いを受けられます
  • 授かった安産守は母子手帳ケースなど母体の近くで保管します
  • 役目を終えたお守りは古神札納所に感謝を込めて返納します
  • 安産祈願のご祈祷は予約なしで当日申し込みが可能です
  • 受付は神楽殿にて午前9時から午後4時まで行われています
  • ご祈祷は午前9時半から30分おきに斎行されています
  • お守り授与所の時間は日の出・日の入りで月ごとに変動します
  • 安産祈願の初穂料は一万円からお気持ちをお納めします
  • 初穂料は紅白蝶結びののし袋に入れて持参するのが作法です
  • 遠方や体調不良の場合は郵送での発送祈願を申し込めます
  • 公式サイトから申込書を印刷し現金書留で郵送して依頼します

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